銀座で一番古いフレンチレストラン

銀座で一番古いフレンチレストラン、エスコフィエに行ってまいりました。戦後銀座で一番に作られたレストランという名に恥じない歴史と伝統の味を感じさせられる内容でした。

フレンチの巨匠エスコフィエについて

エスコフィエという名前は、フランス料理の皇帝とよばれたオーギュスト・エスコフィエの調理法を忠実に守り続けていることから名づけられたそうです。エスコフィエは伝統的なフランス料理を大衆化、革新に貢献したことで知られ、それまでいっぺんに料理を出すことが一般的であったフランス料理にコースメニューの概念をもたらしたそうです。(なおこのレストランはエスコフィエ本人から認められたのではなくてエスコフィエの孫からお墨つきをもらったようです)

 

外観と店内

玄関は古き良き銀座といったような感じで、入るとすぐ二階に続く階段があります。

店内はおしゃれというよりはクラシックな感じで、一流店にありがちな、気後れしそうな感じより親しみやすい印象を受けます。

メニュー Viandes お肉料理がメインのランチコース

今回頼んだのはお肉料理がメインのランチのコース4235円とアラカルトで雲丹とアスパラのグラタン仕立て2640円を頼みました。

ノルウェーサーモンのマリネ サラダ添え

こちらは、昔からのレシピを使っているというサーモンマリネ。前日にサーモンを一匹買って寝かせておいたとのことです。料理数が少ないのもあって前菜にしてはサーモンに食べ応えがあります。前菜は解凍したてみたいなのを薄いサーモンを出す店も多いのですが、ソースの味も少しこってりとしていてよい感じだと思います。

雲丹とアスパラのグラタン仕立て

こちらも伝統のレシピだそうです。雲丹は焼かないほうが美味しいのになと思っていたら、生に近い形で上に添えられているような感じでした。グラタンなのに新鮮で味のいい雲丹とアスパラの苦み、しつこくないホワイトソースがいい感じで絡み合いこの店の中では一番おいしい料理でした。

 

冷製スープ

今日は寒かったのであたたくてもよかったのですが、上品な一品です。

ウズラのロティ シェリーヴィネガーソース

ウズラがまるまるオーブンで焼かれていていますが、ジューシーに焼かれ下にある野菜とソースと絡みあっていい味を出しています。

 

総括

6000円程度のランチとしてはとても満足のいくものだったと思うし、サーモンや雲丹は新鮮なものを使っているし悪くないと思います。ミシュランの星付きレストランと比べると素材の組み合わせの面白さや香りのすばらしさ、繊細さ、派手さが欠けているように思われました。全体的なイメージ的には高級な洋食屋、家庭的なフレンチという感じでしょうか。良くも悪くも昔ながらの古き味という点にとどまっているのかなというような印象を受けました。ただ厳密なエスコフィエの調理法を守っているところや店の誠実さはとても感じられました。まだディナーは食べていませんし鹿児島牛もうりだそうなので、また試してみたいとは思います。アラカルトのメニューはアワビだのオマールエビだの高級食材も載っていてディナーはまた違ったものなのかもしれません。お店の雰囲気は格式高すぎて簡単にはいけないという感じでもないし、銀座でランチというのであれば、全然悪くないお値段ですし、ワインとかを頼まなければそれほど高くならないので、買い物帰りにちょろっとランチによるとかはとてもおすすめできると思いました。

伝統のあるフレンチレストランはいかがでしょうか。

ESCOFFIER