壱岐と五島どっちがいい? 猿岩 

朝の連続テレビ小説でも登場した五島列島。一度行ってみたいと思った人は多いのではないでしょうか。五島列島の周囲にも魅力的な島、対馬や壱岐などがあり、気になっている人も多いのではないかと思いますので、合わせてまとめてみました。

 

 

五島列島と壱岐や対馬はどれがおすすめ?

それぞれ島には魅力があり、おすすめの人も違ってきます。

おすすめの人

  • 対馬 秘境好きな人。旅に慣れている人。国境の島に憧れる人。観光地化された場所が嫌いな人
  • 五島列島 世界遺産に興味がある人。行きたい教会がある人。島巡りをしてみたい人。釣りの聖地に行きたい人
  • 壱岐 旅の日程が限られている人。モン・サン・ミシェルような「小島神社」に行ってみたい人。元寇など歴史好きな人。古墳時代に興味がある人。福岡や佐賀と合わせて観光したい人

長崎からは壱岐や対馬への船はが出ていないことに注意しましょう。五島列島は博多からフェリー、飛行機も飛んでいるほか、長崎からも船、飛行機が出ています。

五島列島と壱岐はどっちが都会?

壱岐の人口は2万4000人。五島列島の中心である五島市(旧福江市)の人口が3万70000人ほどなので五島列島の方が若干都会ということができそうです。特に福江ターミナルの近くはドラッグストアやスーパー、地元の人で賑わう飲み屋などがある大きめの商店街があり孤島といった感じよりちょっとした地方都市の感じがあります。壱岐から福岡や唐津に簡単にアクセスできるので、壱岐は隔離された田舎の感じがあまりしません。

 

五島列島・壱岐・対馬の魅力

どれも海が綺麗、海産物が美味しい、のんびりくつろげるという離島が持つ特徴はありますが、それ以外の魅力を解析してみました。

対馬

対馬山猫

ほとんど観光地化されておらず、旅慣れていない人が楽しむには難易度が高い島です。秘境好きな人にはおすすめできますが、そうでない人は壱岐や五島列島に行ってからでも十分。南北に長く、観光スポットがそれぞれ遠いので車で回るのが普通です。山が多く、道も狭いので運転技術がないと難しいのでペーパードライバーなどは諦めた方が無難でしょう。展望台や海岸など自然を楽しむのがメインで飛鳥時代の古代山城「金田城跡」・日本海軍が掘った「万関瀬戸」などがあります。ツシマヤマネコなど珍しい動植物もみられます。

五島列島

隠れキリシタンの遺産など見どころが多く、世界遺産の構成資産になっている観光地が複数あるという点では一番魅力的といえそうです。車があった方が便利なものの、ツアーなどを使うと車がなくても主要観光地を回ることができるのであきらめずチャレンジしてほしいところ。見どころがあちこちの島に散らばっており、ルートもいろいろあるので、まず行きたい教会や観光地をしぼってから決めると良いと思います。個性的な島もたくさんあるので、日程が許せばいろいろな島に滞在しても良いと思います。

下記の記事では五島列島のおすすめの島をランキング形式で紹介しています。詳しい情報が欲しい人はぜひ見てみてください。

壱岐

比較的平坦な小さな島で、レンタカーを借りると非常に便利。体力があれば電動自転車などで主要観光地を見て回ることもできるので、車がない人にも便利な島。福岡からジェットフォイルで1時間とアクセスが良いので、日帰りも可能。三つの島の中では旅程が短い人にも良いと思います。夏場はエメラルドグリーンの海を楽しみに海水浴に来る人が多いのも特徴。壱岐のモンサンミッシェルと呼ばれる「小島神社」、満潮になると胸まで浸かる「はらほげ地蔵」、イルカと触れ合える「壱岐イルカパーク&リゾート」、壱岐のシンボル「猿岩」、絶景をめぐる遊覧船、元寇関連の史跡や博物館などが見どころ。古墳時代に興味のある人にも良いと思います。

 

 

 

それぞれの島のグルメは?

どこも魚が美味しいので刺身や寿司などは外せませんが、それ以外の料理をまとめてみました。

  • 対馬 アナゴの水揚げが日本一。アナゴカツ丼や対州そばが名産 いり焼き
  • 五島列島 ハコフグの味噌焼き・五島牛・五島うどん
  • 壱岐 ウニ丼 壱岐牛を使ったバーガーや丼など

    いり焼き【対馬を代表するグルメ】

    対馬が発祥の鍋料理。椿油で魚や肉を炒っていたことから付けられたもの。鶏もしくはブリなど新鮮な魚をメインに野菜などを入れる。ソーメンなどの麺で〆るのが一般的。

    いり焼きが食べられる民宿

    対馬をはじめとした長崎の民宿ではいり焼きを売りにしている民宿もあります。グルメを楽しみに泊まりに行くのも良いでしょう。

    民宿 つりの家

    元漁師がやっている対馬の民宿で、特産のヒオウギ貝を使った豪華ないり焼きを食べることができるプランがあります。一人9,364円からとかなりリーズナブルで、一人用の部屋もあるので一人旅の人にも良さげです。

    写真 楽天トラベルより

     

    五島うどん【五島グルメの代表的存在】

    細めの麺でありながら強いコシを持つのが特徴で、椿油を使って熟成させます。油が塗ってあるので滑らかで喉越しがよいのうどんです。稲庭うどん、讃岐うどんと並び日本三大うどんの一つに挙げられています。五島列島の各地で食べられる他、スーパーなどでも乾麺を300円ほどで買うことができます。あご出しのスープも一緒に買うと良いと思います。お土産用のものは少し硬い箱に入っているので、折れる可能性が低く持ち運びに便利です。そうめんが原型と言われていますが、ちょうどうどんと、そうめんの間といったような印象を受けます。

    五島うどん

    福江島のターミナル内にある「遊麺屋」で撮影。

    五島列島はターミナル内の食堂でもなかなかレベルが高いうどんが食べられました。あご(飛魚)のだしも特徴的で非常に優しい味わいを醸し出しています。朝8時からやっているので、船を待つ間にいただくのもおすすめです。

    写真*五島列島 中通島の「はまぐりベース」にて撮影。

    上五島は五島うどんの生産地でもあります。五島うどんを使った創作料理も見られます。写真は五島うどんとベトナムのつけ麺「ブンチャー」の融合。美しいビーチを眺めながら食べる創作五島うどんは最高です。ちなみにちょっとパスタっぽい感じでした。

     

    ハコフグの味噌焼き【五島の漁師料理】

    福江の小料理屋「五松屋」にて撮影

    ハコフグの内臓を取り出したあとの空間に、刻みネギや味噌を入れ、アルミホイル焼きにしたもの。鱗が甲羅のように固いため、そのまま容器として料理に出すことができる。ハコフグには肝に毒がないので、肝も食べることができます。冬が特に美味しいのだそう。上五島では「かっとっぽ」と呼ばれます。食べられるかは漁次第になります。福江のレストランは地元の人で混むことが多いので予約推奨です。

     

    五島牛

    毎年600頭ぐらいしか飼育されていないため幻の牛ともいわれています。サシは少なめですが、赤みがとても美しいが特徴的で、味わい深く柔らかい和牛です。

    五島イタリアンが楽しめるホテルマルゲリータにて撮影。このホテルでは絶景も楽しめます。

    五島牛のハンバーグとチキン南蛮。観光地の和牛はあまり入っていないと思われるのも多いのですが、こちらのハンバーグは本物。上五島で一番美味しいともいわれているレストラン「かもめ亭」にて撮影。

    五島美豚

    五島牛ほどの知名度はないですが、五島牛よりはるかに安くて、クセがないのに旨味たっぷりのおすすめ豚。

    五島美豚 GOTOTSUBAKI HOTEL

    福江島のGOTO TSUBAKI HOTELにあるレストランTSUBAKI KITCHENにて撮影。このイタリアンは新鮮な食材をたっぷりと出してくれるので本当に満足度が高く、一度は訪れてほしいレストランです。横にも切らないと口に入らないビッグサイズで登場します。

    ウニ丼【壱岐の代表的なグルメ】

    壱岐のウニ丼 ムラサキウニ

    壱岐を代表するグルメがウニ丼。壱岐ではご飯とウニをぐちゃぐちゃにして食べるのが一般的なのだそうです。(美味しいのですが、クリーミーな食感はなくなるので注意。)ムラサキウニは日本全国で食べられるウニですが、壱岐では幻のウニと呼ばれるアカウニの産地でもあります。アカウニはムラサキウニより深いところに住むため、取るのが難しく、値段も張りますが、グルメな人は一度は食べたいところ。アカウニのシーズンは7月から10月。ムラサキウニは4月中旬から6月中旬になっています。

    壱州牛(いしゅうぎゅう)・壱岐牛

    壱岐は牛の産地で、たくさんの牛が放牧されています。壱州とは。壱岐の昔の呼び方。海風か運んできたミネラルを含んだ草をたっぷり食べているので、柔らかく霜降りでもしつこくないのが特徴です。

    五島列島の代表的な観光地

    堂崎天主堂(福江島)

    キリスト教禁教令廃止以降に最初に建てられた教会。五島列島初の洋風教会で、五島にある他の教会の模範となった教会です。現在は堂崎天主堂キリシタン資料館として使用されています。現在はミサなどが行われてないため世界遺産の構成要素からは外れています。

     

    頭ケ島(かしらがしま)

    頭ケ島教会 

    石造りの珍しい教会。国の重要文化財であるほか、世界文化遺産にも指定されている貴重な建物です。

    五島列島のおすすめ高級ホテル

    五島列島には福江島と中通島にちょっとおしゃれな高級ホテルがあります。カップルや女性の一人旅などにもおすすめです。

    五島列島リゾートホテル マルゲリータ

    中通島にある高級ホテル、マルゲリータ。マルゲリータと名のつくホテルは中通島に二つあるのですが、こちらは北の小串郷というところにあります。全室バルコニー付きのオーシャンビューですが、このホテルの素晴らしいところは東と西に異なる海を見られるところ。東は五島灘で、有名な教会がある頭ケ島がみえます。西は東シナ海。イタリアンが非常に素晴らしく、五島の新鮮な食材に高い技術が加わり、「五島イタリアン」と名付けたくなるような都会では味わえない素晴らしい料理に仕上がっています。どの部屋も海が眺められることから女性の一人旅の人にとても人気ですが、カップルにもおすすめできるホテルです。

    十字架をイメージしたロビー。

    修道院をイメージしたトラベルライブラリー。

    デッキからは五島灘の絶景が。

    サザエのパスタなど新鮮な食材が光リます。

    下の記事でマルゲリータの食事や客室からの眺望、施設などについて詳しく解説しています。

    五島列島リゾートホテル マルゲリータ奈良尾

    こちらは中通島の南にあるマルゲリータ奈良尾。こちらは船の発着が見られる高台にあり、ホテルが白壁になっているのでまるで地中海にいるかのような錯覚を感じさせます。オーシャンビューの部屋が絶対的におすすめです。食事は中通島の近辺でとれた和食。クエや鯛などの高級魚がたっぷり出てくるほか、かんころもちがデザートでできます。隣の棟には日帰りも可能な温泉があります。

    客室や大浴場、レストランなどからフェリーターミナルが見えます。女性客に人気。

    海を見渡せるロビー。

    クエの甘夏蒸し。甘夏も中通島の名産品で柚子のような香りと酸味を感じられます。

    鯛のフライ

    壱岐の代表的な観光地

    小島神社

    小島神社

    猿岩

    猿岩 対馬

    原の辻遺跡

    壱岐 原の辻遺跡

    はらほげ地蔵

    はらほげ地蔵

     

     

    対馬の代表的な観光地

    金田城跡

    金田城

    660年に百済が唐・新羅により滅亡させられたことを受け、倭国は西日本各地に朝鮮式の山城を作りました。この金田城は667年に作られたもので、国防の最前線を担いました。続日本100名城に指定されている対馬の代表的な観光地です。

    烏帽子岳展望台

    対馬 烏帽子展望台

    対馬の中央にある、複雑な入り江と無数の島々が見られる176mの展望台。