
ANAインターコンチネンタルの新棟にできたセレブな雰囲気のレストラン、SALTIDA(サルティーダ)のディナーが気になっている人も多いのでは。ホテルの朝食会場としても使われていますが、夜と朝ではかなり志向が違います。注目したいのはやはり夜。フランス料理やイタリア料理などを組み合わせたフュージョンの要素を備えたレストランですが、シェフのおすすめの料理以外にも、石垣の食材や調理法、グラム数まで指定して料理を作ってもらうこともできます。しっかり事前に予習していけば、オリジナリティのある料理を楽しむことができるかもしれませんよ!サルティーダ以外にもインターコンチの近くにある焼肉屋「石垣屋」と三線を聴きながら琉球料理を味わえる「舟倉の里」などおすすめのレストランもあわせてご紹介しますね。
SALTIDA (サルティーダ)のディナー
石垣の豪華食材でセレブな夜を!
2020年の7月にオープンした時代の最先端を行くようなゴージャスさとモダンな雰囲気をもつイノベーションフュージョンのお店。夜、店の前にはANAインターコンチネンタルが誇る美しくライトアップされたプールや燃え盛る炎がセレブ感を演出します。名前の由来は、塩のSALTと潮の意味を持つTIDEそして沖縄の方言で太陽の意味を持つ”てぃーだ”をかけあわせたのだそう。店のコンセプトはやはり塩で、「石垣の塩」工房がANAインターコンチネンタルだけのために8年かけて作った「にがり8年 珠塩(たまじお)」を使っているとのこと。ANAインターコンチネンタルのベイウイング(新しい棟)の1Fにあるので、宿泊者以外は注意が必要。リゾートホテルらしく高級感はあるものの、短パンとかできている客も多く、店員さんもややカジュアルな雰囲気できついドレスコードはなさそう。
店内のアイスベットの上には新鮮な魚が載せられており、食材に詳しい人であれば好さそうな食材を見て今日の献立を考えてもいいかもしれません。
①前菜の5種盛り合わせ 3600円
アカマチのカルパッチョ、冷製グリーンピースのスープ、子羊のタコス、炙りだこのマリネ、ホタテガイのクルードの五品。少量ながらも魚はすべて新鮮でうまみたっぷり。グリーンピースのスープは渋い苦みとうまみがよいコンビネーションでした。二人で前菜をシェアするというせこい技をとりましたが、非常に満足感が高く、もっと食べたいと気持ちになりました。これはおすすめ。
②石垣港水揚げ鮮魚のグリル 塩昆布と根セロリのピュレ 島レモンソース 2900円
鮮魚はミーバイ。高級な赤の方でなく黒の方とのことだったけれど、この店のコンセプトの塩が見事に利いていて美味しかった。珠塩を使っていると思われますが、時間差でじわっと舌に深い味わいが広がっていくような美食系。
➂島スパイスでマリネしたローストチキン フムス 2800円
こちらはロティサリーという回転式のグリルを使っているだけあって中身はジューシーで素晴らしかったのですが、大山鶏とかのブランド鶏とかと比べると肉自体の旨味は若干劣るかなというような印象。ミーバイと比べると塩の感動もあまり強くなかったです。
④アクアパッツア
こちらは相方が頼んだリクエスト料理。5000円以内の魚を使ってという風にリクエストしたので、ムール貝、海老、イラブチャーの三種と野菜を入れて豪華に仕上がっていました。見た目はブイヤベースに近い感じです。具材は値段以上に魚を入れてもらってるような。。値段を先に言って選んでもらうとよい感じで作ってもらえるかもしれませんね。
SALTIDA朝食
ちなみに朝食もこちらで食べましたが、(尚朝食ビュッフェは4500円)あまり特徴もなく普通のホテルのビュッフェレベルでした。あったかい料理は、オーダーして食べれるのですが、肉そば、オムレツ、エッグベネディクト、ホットスイーツ、卵料理と5種程度。夜に比べると魂がこもっていないというかすべてザクッとした感じで、質より量をさばくことを目的にしたようなお味。沖縄の食材はほとんどなく、石垣らしい料理は肉そばぐらいでした。(その後あぐー豚のソーセージなど少し入れるようになったようです)瓶詰のジュースやデザートは鮮度が保たれ美味しかったのでそこそこいけるかとはおもいますが、作っている人が違うんでしょうね。下の写真のとおり、朝7時8時台は宿泊者で長い列を作っていました。(尚、冬などオフシーズンは空いているとのこと)昼や夜に来たことがない人は雰囲気を味わいに楽しむことはできますが、グルメな人は夜の方が俄然おすすめできます。
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石垣屋
先島牛のお店。平日の昼間は個室も利用させもらえるかも
ANAインターコンチネンタルからも16分ぐらいで歩いてこれるので徒歩圏内と思います。石垣牛ではなく先島牛のお店。古民家を改造したような作りで、個室が9つもあるとか。お昼に予約したところ平日だったからかなぜか個室に通してもらえました。(通常は4人からで個室料もかかるようです)お昼は2000円以下のメニューのみで目の前で焼く方式ではなく作ってきたものを食べる形式。ハンバーグ御膳1300円や冷麺セット950円もある中、一番高い”おいしーさー御膳”1800円を注文。先島牛の焼肉、ハンバーグ、海老、お吸い物、もずく酢、サラダ、漬物などがついている。ハンバーグは牛の割合が高く(100%?)割と濃厚な味。手作りらしくぬくもりのある柔らかさ。焼肉は肩ロースとのことで、高級石垣牛のようなサシは入ってけれど噛むと味わい深い感じ。海老は写真用?華やかには見えるって感じですね。お吸い物も、もずく酢も香り高くおいしかったけれど、焼肉は都度焼くタイプでないので最後は冷え切ってしまったのが残念。石垣牛のような柔らかさや極上な感じは味わえなかったのだけど、ランチの先島牛も2000円以下のテイストにしてはまずまず。個室は掘りごたつタイプで邪魔をされずゆっくりと会話を楽しむことができてちょっと得した気分でした。個室でなくても店全体の天井が高く、300年の吉野杉を使っている空間はひろびろとしていて情緒があるので、おすすめできると思います。
来夏世 (くなつゆ)
澄んで上品なスープと松茸風の香りのするジューシーがリーズナブルに
石垣離島ターミナルからは徒歩22分。くなつゆとは「来る夏の世」という意味で、八重山ではなじみ深い豊穣を願う言葉だそうです。ガイドブックに必ず載るような人気店なので混雑を避けようと一時半ごろに到着すると、一組並んでいるのみで、5分ほど待って外のテラス席に通されました。テラス席は10月の丁度暑さが和らいだ季節、とても気持ちがよく、熱帯の木の木陰でゆっくりと食事でき、石垣らしい雰囲気を味わえました。一番人気の八重山そばセット650円を注文。八重山そばの(中)とジューシー(炊き込みご飯)もしくは赤米がセットになっています。八重山そばはスープが特徴的で、豚骨の旨味がふわっと浮き立つように雑味を徹底的にとったような上品なスープ。これに対して太めの麺とかまぼこが大衆的な味でちょっとバランス悪いなという感じもあるのですが、お値段を考えると健闘していると思います。ジューシーはキノコが入っているのですが、とても香りがよく、ちょっと松茸のような感じも。200円で松茸はないだろうと思い店の人に確認したところ、キノコはシイタケで、香り高いのはピパーチという八重山ではよく知られた香辛料の葉の部分をいれているとのこと。インスタント松茸よりはるかに香りが鮮烈で、とても気に入りピパーチを買って帰ろうかと思うほどでした。セットは単品でそれぞれ頼むより50円安いのですが、麺もジューシーも割とボリュームが多めで女の人や炭水化物が多いのが苦手な人は、八重山そば(小)とジューシー別々で頼んだ方が量が抑えられてよいのではないかと思います。ジューシーもそばも売り切れると終了なので気を付けていってみてください。
舟倉の里
三線のライブと豊富な八重山料理のラインナップ
石垣市内から車で5分。グランヴィリオホテルからは 歩いて5分ぐらいなので宿泊者にもおすすめ。バスは本数が少ない路線なので注意が必要。3000坪という広い敷地に古民家を移して里を作ったそうで、敷地内には人間国宝やその弟子たちが作った陶器が見られるギャラリーやカフェもある。18:30~20:30は歌三線という三線の弾き語りのライブがみられるので、この時間帯に合わせていきたい。八重山料理のラインナップは素晴らしく、居酒屋で定番の沖縄料理はもちろんのこと、ヤシガニやノコギリガザミといった珍しい食材から、王宮で食べられていたというミヌダルなどといった料理も食べれます。注文したのは以下の通り。
①アグー豚ロースカツ1500円
アグーとカタカナで表記された場合は固有種100%の血統らしいです。(あぐーと表記された場合は50%)あげているうえに肉自体にも結構脂身があるのですが、すごくさっぱりしていて通常の豚よりうまみや甘みが感じられます。
②海ブドウ 600円
酢味噌を付けて食べます。個人的に酢味噌はあまり好きではなかったのですが、新鮮さと食感は抜群。ポン酢の方がよかったです。
➂ミーバイの煮つけ 1800円
地魚の煮つけは時価になり、結構時間もかかってしまうので先に注文が必要。ミーバイは白身魚ながら脂も少しのっているので、白身魚があまり好きではない私もかなり美味しいと感じられました。たれも上品で美味しい。ご飯にうまみが溶け出したたれをかけて食べたくなります。
④ミヌダル
琉球王朝・宮廷料理の中のひとつで、もちみたいに黒ごまがたっぷりかかっているのが特徴、蒸し料理なので無駄な脂が落とされてさっぱり。甘い黒ごまが菓子を想像させてしまうので美味しいというより面白い料理。
⑤石垣牛の握り 1200円
二貫で1200円なのでかなり高めではありましたが、舌でとろける感じ、広がる旨味、柔らかさ、炭火の香り、少量ながらも十分に石垣牛のレベルの高さを味わえる一品です。
⑥地豆豆腐 500円
通常は甘いタレをかけて食べるのにこの店では揚げ出しで提供しているとのこと。店で買えるものより落花生の香りが高くて美味しかった。
全体的に雑味が少なく、脂っこさもないのですごく上品に感じられました。丁度料亭と居酒屋の間の立ち位置といったところでしょう。リーズナブルに食べたいという人にはお勧めできないですが、多少高くても上品で珍しい八重山料理が食べたいという人にはお勧めできるお店だと思います。
やふぁやふぁ
洋風テイストも感じられる柔らかーい居酒屋
石垣の繁華街にありすごく便利。石垣の離島ターミナルからは徒歩10分ぐらい。703交差点からは3分ぐらい。店名のやふぁやふぁは沖縄の言葉で柔らかく、優しく、和やかにという意味だそう。店主も店員さんも丸っこくてやふぁやふぁな感じであふれています。食べログではまだそんなに口コミが集まっていませんが、すでに人気店のようで予約必須のようです。六時に店に入ってきてから、数人予約なしの人が入ってきて断られていました。カウンターも四席ぐらいあるので一人の人も大丈夫そう。
前菜のちょこっと盛り 900円
メニューの写真には豆腐よう、島らっきょ、スクガラスなどがあったので全部食べたいので選んだものの、実際来たものは、オカワカメ、もずく、ピーマン、島豆腐などで期待と違ってていてちょっとがっくり。
刺身の盛り合わせ 梅1200円
人数分に合わせて注文できるところがよいです。マグロ、セーイカ、ミーバイなど三枚ずつ。口コミ通り新鮮でおいしい。
島魚の煮つけ 800円
店主がわざわざ、テーブルまで魚を三種持ってきてもらい決めさせていただけました。今回はカジキを選択。1200円からと書いてるけど、お勉強してもらったのかな?ちょっと揚げてから煮たのか食感がよい。甘辛い定番のお味。
八重山そばの茶碗蒸し ハーフ450円
一番人気とのこと。和風の出汁はあまり感じず洋風っぽくかわいい感じ。女子にむきそう。卵というよりプリンのような感じで、そばもパスタ風に感じられました。オリジナリティーも高く頼みたい一品。
ラフテーの味噌煮 750円
ラフテーといえば醤油、泡盛で甘がらくだけど、味噌煮。バターを入れてるっぽくコクがあり、こちらも少し洋風テイスト。
口コミ通り、魚が新鮮でおいしいのと、洋風テイストも感じられる料理が居酒屋として魅力的だと思いました。値段も手ごろで場所もとてもよく観光客にもおすすめできると思います。
あがん
最南端の島で食べるリーズナブルな島料理。テンポの良さとうまく引き出された野菜の甘みに注目
波照間島の集落の北西に位置する居酒屋。6時半頃予約なしでうかがうも、団体さんとバッティングしているので一時間後に来てほしいといわれ7時半頃再訪。そのご予約なしの人は断られていたので、予約したほうが無難です。店内の棚は泡波のボトルがずらり並んでいるのがやはり特徴的。自家製の黒蜜もあるそう。メニューを見るとこのご時勢にお通しをやめたとか値段を50円下げた表記がされてあって、すごく良心的。団体さんが落ち着いたころだったのか、コース料理並みに食べ終わりそうなころあいで、頼んだものが来てアツアツを常に食べれる状態。
注文したものを何点か紹介
①イラブチャーのフライ 450円
近海魚のから揚げが売り切れとのことで、こちらに変更。南の島の魚は淡白といわれていますが、から揚げにすると脂が補われてとても良い感じです。ソース+マヨネーズも大衆的なお味だけれどすごく合う。
②もずくの天ぷら 500円
中に玉ねぎ、にんじんなども入っていてかき揚げのような雰囲気も。中の野菜が甘くて美味しい。
➂ひらやーち(沖縄のお好み焼き)
こちらは甘みが良く引き出されたもやしが中に入っているのが特徴的。ソースとマヨでこちらもいただきました。
④泡盛のあさり酒蒸し 650円
バターの味がきいているので泡盛っぽさはないものの普通にうまい
すごく大ヒットしたものとかこれは厳選素材というようなもの、名物になりそうな感じのものはなかったけれど、大衆的なお味ながらもすべてスマッシュヒットぐらいで総じてそれなりレベルがありました。
一杯お酒のんで一人当たり2000円程度。離島でコストがかかると思われるのに、リーズナブルで割とボリュームもありました。少ないオペレーション人数や限られた材料の中でも美味しいものを適切な価格で出して満足度を上げようとしている努力が随所に見られるよいお店と思います。波照間の宿が決まったら是非予約して伺いたいお店ですね。