そうだ、富山に行こうなどといった気分にあまりならない富山県ですが、実は日本屈指の観光地やグルメなどがたくさんある県なのです。特に有名なホタルイカは実際に漁をしているところを見ることができます。知る人ぞ知る富山の魅力について解説しましたのでぜひこの記事を参考にして実際に富山に行ってみてください。
「観光は何もない」で検索された数が多い県は?
観光は何もない+県名(都市名)で検索されたのが多いものは富山・福井など北陸、秋田・仙台・盛岡など東北、香川・徳島・岡山など瀬戸内海あたりに見られました。都心から離れており全国屈指の有名観光地がないことが大きな原因ではないかと思います。
なぜ富山は観光が何もないと思われている?
日本一の大きさを誇る黒部ダムや世界遺産の五箇山は全国トップクラスの素晴らしい観光地であるにもかかわらず、なぜか観光が何もないと思われている原因とは?それはイメージ戦略にあまり積極的でないためではないかと思います。また黒部や五箇山が他県との県境にあるので、富山のイメージが低いのも原因だと考えています。黒部ダムは首都圏からは長野からアクセスすることが多いので富山より長野のイメージがあるし、五箇山は白川郷のイメージに近いこともあって岐阜なのか富山なのかあまり知られていないのではないかと思われます。もともとそれほど観光に依存していない県だし、宣伝しすぎて観光客が押し寄せても受け入れ施設もそれほどないし、富山=黒部・五箇山などといった印象を植え付けるイメージ戦略に積極的になれないのではないかと個人的には思います。
実はすごかった富山。富山でしか味わえない観光地・グルメをランキング形式で発表
首都圏や関西以外からでもぜひ行って欲しい富山の名所や食べてほしいグルメなどをランキングで紹介します。
1位 黒部ダム 立山黒部アルペンルートには、日本一の落差を誇る滝、日本一高いところにある駅など日本一を誇るものがたくさん
2位 五箇山 日本の原風景を楽しめる世界遺産に指定された山里 季節折々の美しい風景を楽しめる
3位 ホタルイカツアー 4-5月だけに見られる神秘的な青白い光
4位 レストラン「レヴォ」東京や名古屋などの食通がわざわざ富山の山奥まで押し寄せる人気フレンチ
5位 白エビ 食通もうならせる海の宝石。ねっとりとした食感を楽しめる
6位 黒部渓谷トロッコ列車 川沿いに広がる絶景は必見
7位 寒ぶり 中でも10kg以上の氷見ぶりは食通むけ
8位 藤子不二雄氏関連の施設・ストリート
ランキング1位 黒部ダムと黒部アルペンルート【日本屈指の観光スポット】
黒部ダムは高さ186mの日本一の巨大なダムで、黒部アルペンルートのハイライトの一つです。
戦後の復興機に関西地方では深刻な電力不足が社会問題となっており、停電のために死亡事故があったほどでした。この解消のために作られたのが関西電力が社運をかけて作ったのが黒部第四ダム。大自然に阻まれ延べ1000万人の人手と171名の殉職者を出した世紀の大工事でした。1968年に大ヒットした映画「黒部の太陽」でも取り上げられ、プロジェクトXでも黒部ダムの回は神回として知られています。
六月下旬から十月中旬にかけてダムの放水が行われます。
黒部ダムカレー
名物の黒部ダムカレー。ごはんで堰堤の形を作りカレールーの中に遊覧船のようなものを入れるのが掟なのだそうです。このカレーのご飯は山にも見えますね。
雪の大谷
立山有料道路を除雪する際に現れる雪の壁は非常に人気で4月中旬から6月下旬まで見ることができます。高いところは20mもあるのだそうです。
みくりが池
こちらもハイライトの一つで北アルプスで最も美しい火山湖として知られています。
称名滝
350mの落差を誇る称名滝は落差日本一の滝です。日本の滝百選や日本の音風景百選にも選ばれています。春は水量が増して滝がVの字になることがあります。
日本最高地点にあるリゾートホテル「ホテル立山」
星に一番近いリゾートが謳い文句のホテル。室堂平散策会、雷鳥ウォッチング、夜9時からの星空観察会などが無料、予約不要で参加することができます。天気が良ければ朝はご来光バスツアー(有料)で大観峰駅(2,316m)の展望台に行きご来光ほ拝むことができます。建物は少し古く値段はかなりしますが、3000m級の山々のすぐそばでの快適な宿泊は一生の思い出になると思います。
その他の日本一は?
- ダムをバックに日本一壮大な自撮りができる「フォットダム」
- 全長1700mの「立山ロープウェイ」は支点を使わないロープウェイとしては日本最長
- 標高2450mにある室堂駅は日本最高地点にある鉄道の駅
- みくりが池温泉は日本最高地点にある温泉
ランキング2位 五箇山
合掌造りの家といえば白川郷が有名ですが、観光客が少なくありのままの山里を味わいたいなら、圧倒的に五箇山がおすすめです。車があった方が便利ですが、なくても世界遺産バスなどを駆使して楽しむことができますよ。相倉と菅沼の集落を中心に回ってみましょう。地元の人が運営しているお店ばかりなので、観光地化された派手さがなく素朴な雰囲気をたっぷり楽しめます。
次の記事にモデルコースやおすすめの店、白川郷との比較なども書いているので詳しく知りたい人はぜひ読んでみてください。
五箇山と白川郷はどちらも世界遺産に登録された合掌造りで有名な観光地ですが、どう違うのか知りたい人も多いのではないでしょうか。どちらも似ていますが、微妙に違うところもありますので、この記事でしっかり違いを理解した上で、ぜひ …
五箇山のおすすめホテル
長ヨ門
合掌造りの家に泊まれる体験ができる貴重な家で、しかも楽天などで簡単に空室検索ができるのでおすすめしたい民宿です。一人で泊まっても値段が変わらないので一人旅の人にもおすすめしたいです。川魚の塩焼きを囲炉裏で作ってもらったり、鯉の刺身が出てきたりとグルメな人も楽しめます。ただ部屋に鍵がかからず襖で仕切られているのみになるのは注意が必要です。
五箇山温泉 赤尾館
ランキング3位 ホタルイカとほたるいか海上観光
「富山といえば?」のアンケートの上位に出てくるのがホタルイカ。富山で実際食べたら美味さがやっとわかったなどという人も。旬は春なので、狙っていくと良いでしょう。4月から5月上旬にかけては神秘的な青い光を放つホタルイカの漁を実際に見ることができます。ツアーに参加できない人は、3月中旬から5月下旬までホタルイカミュージアムでホタルイカの発光ショーをみることができます。それ以外の時期は発光プランクトン「龍宮蛍」による発光ショーを見ることができるので諦めずにトライしてみましょう。
ほたるいか海上観光
外国人にも人気のツアーなので、特に土日に行く予定の人は早めに予約を取るようにしましょう。野生生物なので、全く取れない時や天候のために船が出ないこともあります。2023年のWebの予約は2月1日から(宿泊付きの予約は1月26日からのスタート、電話予約の対応は3月からでした)だったので乗りたい人は公式ホームページを早めにチェックしてみると良いでしょう。大人5000円小中学生3000円。なお2023年のほたるいか海上観光は5月7日まででした。
深夜ホタルイカミュージアムの売店に深夜2:00に集合します。車は無料で160台止められる駐車場があるので安心です。車がない人にはあとで滑川にあるおすすめのホテル「海老よし」と「滑川スカイホテル」も紹介します。
漁船を改造したような船に乗り込みます。船から見える夜景もなかなか綺麗でした。
二つの船を使い網を巻き上げていきます。私は漁師さんが漁をしているのを見るのが初めてだったので見ているだけで面白かったです。ちなみにこの時はリュウグウノツカイが釣れたのですが、写真を撮る前に海に戻されてしまい残念でした。
ホタルイカはずっと発色しているわけではなく、驚いた時などにしか光を出さないので、漁師さんは上に投げたりして光を出すように仕向けてくれます。
下船後は出荷前のホタルイカを見ることができます。ツアーの最後にはホタルイカの試食もできます。
ほたるいかミュージアムに近いおすすめ宿
車のない人はほたるいかミュージアムの近くに宿を取るのが賢明です。どちらも良心的な価格ですが海老よしは夕食込みで一万ぐらいから部屋があるので特におすすめです。歩いて11分のスカイホテルは車のない人にはとても便利な立地です。
海老よし
ほたるいかミュージアムから車で4分、歩いて24分にある宿「海老よし」では旬の季節にはほたるいか料理がたっぷりと出てきます。少し古い建物ですが一名で泊まっても料金が高くならないので、一人旅の人におすすめです。季節によっては白エビ、紅ズワイガニ、ブリなどがたっぷりと出てくるので、料金以上にお得感があります。
スカイホテル滑川
写真 楽天トラベルより ほたるいか御膳
滑川駅からすぐそばにあるビジネスホテルで、山側の部屋にあたると立山連峰が美しく見えてとても満足度が高いです。一階は割烹があり、朝食会場にもなっています。割烹だけにビジネスホテルとは思えないぐらいのきちんとした朝食が出てきますよ。夜はほたるいか御膳や白エビ御膳などもあるので、富山の海の幸を食べてみたい人は挑戦しても良いでしょう。ほたるいかミュージアムまで徒歩11分なのですごく便利です。ツアーが終わってからもすぐ戻ってこられて、チェックアウトまで一眠りできます。
客室から見た雄大な立山連邦。ビジネスホテルなのに景色が良いとすごく得した気分になります。
朝食。ご飯はおかわり自由で、お米がすごくおいしかったです。
ランキング4位 レヴォ
名古屋や東京から食通たちが足しげく通うフレンチがあります。その名前は「レヴォ」。2023年にはアジアのベストレストランの60位に選ばれ、レヴォの谷口シェフはミシュランと並ぶとされる「ゴ・エミヨ」で2022年ベストシェフに選ばれています。(実質的なグランプリに相当する。)
なんでこんな辺鄙な場所にレストランを作ったのだろうと誰もが考えそうですが、出された食材を見てみれば、なるほどここでしかこんないいものは手に入らないのだなとすぐわかるはずです。
コース料理のみで一人22,000円。アクセスは富山空港から車で1時間ほどの山の中なのでレンタカーを借りるのがベスト。ランチのみやディナーのみもできますが、お酒も美味しいのでできればレヴォで宿泊するのがおすすめです。週末などレヴォで宿泊ができない場合は五箇山あたりに泊まっても良いかと思います。(タクシーはは片道一万円ぐらい)私は行きはタクシー、帰りは要予約のコミニュティーバスと公共のバスを乗り継いで安く高岡まで帰りました。店の人もバスはあまり詳しくないようでGoogle先生に聞くと良いと思います。
水蛸を使った一品。食器も伝統とモダンさを兼ね備えまさに美の極地。
富山の高級店ではこのような美しいホタルイカの創作料理も出てきます。こちらは「レヴォ」の一品。ややもするとホタルイカは居酒屋の味になりがちですが、高尚な作品にする技術がみごとです。炭火のほのかな香りが印象的な作品です。
猪がメイン。このほかツキノワグマの肉も出てきました。
ランキング5位 白エビ
白エビは冷凍技術が進んで、東京のスシローとかでも食べられるようになりましたが、俄然富山で食べるのが美味しいです。殻付きのものは桜エビのような味なのでそれほど特色がないのですが、手でからをむいた白エビは高価ながらねっとりとした甘みのある感じが食通受けしそうです。機械で殻をむいたものは安くなりますが、工程上味が水っぽくなりがちです。旬は4月から11月までとホタルイカより長い間楽しめます。
写真のものは富山駅にある白エビ亭で食べたもの。旅行者にはアクセス抜群。刺身がやはり美味しいです。個人的には白エビだけだと単調になりがちなのでいくらとかが入っているのがおすすめです。白エビ亭は東京にも支店があるので、同じ質のものが出るかは分かりませんが試してみても良いのではないかと思います。
白エビ漁の観光漁船もありますので興味のある方は行ってみてください。4月下旬から5月中旬、7月から9月に行われます。大人5000円小中学生3000円。
ランキング6位 黒部渓谷トロッコ鉄道
宇奈月駅から欅平駅まで絶景が見られる黒部峡谷トロッコ電車も富山を代表する観光地です。全長20.1kmを片道約1時間20分で結びます。開放感のある窓のない車両と肌寒い時によい窓ありの車両があります。もともとは黒部ダムを作る資材を運ぶために使われていたものですが、現在主に観光客を運んでいます。
ランキング7位 寒ぶり
ぶりは一年中取れますが、最も美味しいのが寒ぶり。寒ぶりは富山を代表する魚ですが、その中でも美味しいのが氷見市で取れるブランドぶり「氷見ぶり」です。氷見ぶりは6kg以上のものでないと認定されず、11月下旬以降に6kg以上のものが取れると「氷見ぶり宣言」がされます。(2023年は12月下旬で1月終わりに終了になりました。)氷見ぶりの中でも10kg以上のものは別格の味わい。ランチとかで食べても軽く一万近くするのでいわゆる食通向けになりますが、遠方から来られる際には試してみても良いのではないでしょうか。
おすすめのお店1 ばんや料理ひみ浜
私のおすすめは、氷見にあるばんや料理ひみ浜というお店。2ヶ月前から予約可能で早めに予約を入れるのがおすすめですが、余裕があるときは直近でも予約を入れているので公式のInstaをチェックしてから行くと良いと思います。漁次第なので、手に入れられないときは食べられない時もあるそうです。
ぶり三昧コースでは前菜、刺身、塩焼き、ブリシャブ、氷見うどんとデザートがついてきます。
ぶり三昧コース お一人11,000円(税込)
ぶりしゃぶコース お一人14,300円(税込)
魚市場食堂
氷見で一番新鮮なブリが食べられる食堂です。朝は2Fからせりをやっている様子を見学することができます。
ぶり丼は時価なのですが私が行ったときは2500円でした。これに漁師汁がつきます。炙ったぶりの他いろんな部位があり飽きずに食べることができます。こちらでは10kgぶりは出てこないのですが、新鮮で筋肉質なぶりを堪能できますよ。
藤子不二雄さんのストリート
氷見市は藤子A不二雄さんの故郷で、忍者ハットリくんや怪物君などの像や壁画などがあちらこちらにあります。
時間があれば行って欲しい富山の観光地
こちらは上で紹介した観光地ほど日本屈指という感じではないけれど時間があれば見てもらいたい観光地です。
海王丸パーク
常時停泊している帆船 海王丸の内部を見学することができる公園です。恋人の聖地としても知られています。広い無料の駐車場があります。晴れた日には立山連邦をバックに写真が撮れ、夜景もなかなかの美しさです。
雨晴(あまはらし)海岸
こちらも美しい海と山を撮影できるスポットとして有名です。世界でも海を挟んで3000m級の山々を撮影できる場所は少ないのだそうです。写真の印象的な形の岩は女岩と呼ばれ、女岩を囲んでいる小さな岩が子供のように見えることが由来なのだとか。「日本の渚百選」、「白砂青松百選」、「日本の海水浴場88選」に選ばれている美しい海岸です。
源義経が奥州に逃げる途中に雨宿りをしたことから雨晴の名がつけられ、雨宿りをしたとされる場所は義経岩と呼ばれています。
高岡大仏
高岡駅から徒歩10分で行けるので、バスの待ち合わせ時間などに行くのがおすすめ。日本3大仏の一つで一番イケメンとの声も。総高15.85m、坐像の高さは7.43m。作られた当時は木製の大仏でしたが、二度の火事にあい昭和8年に青銅製の大仏が作られました。