
湯布院の宿といえば、御三家を思い浮かべる人も少なくないのではないでしょうか。御三家の中でも亀の井別荘は歴史も長く、格式の上で言うと一番といっても良い宿です。部屋はたくさんの中から指定しなくてはならないので、予約するのにも困ってしまう人も多いのではないかと思います。ここではそれぞれの良い点、悪い点や評判などを徹底レビューしましたので、参考にして部屋を決めてみてください。希望の部屋に泊まれないとネットでぼやいている人も少なくありません。記事を読んだらできるだけ早めに空席をチェックしましょう。(追記*楽天トラベル・じゃらんで亀の井別荘の取り扱いが終了してしまったため、プランがなくなってしまい話が通じなくなっている部分があります。一休やJTB・yahooトラベルなどで予約いただくようお願いいたします。)
亀の井別荘の部屋はどこがおすすめ?【本音の徹底レビュー】
離れが一番、亀の井別荘を楽しむのに適しているといえます。金額にこだわらない限りはできれば離れの中から選びたいところです。上記の地図をしっかりみていかれるとわかりやすいのですが、広い庭と池が17番館、1番館、18番館の間にあり、この周りが一番人気のようです。また掘り炬燵や露天風呂付き設備の内容で決めるのも一つの手です。大浴場に頻繁に行きたい人や談話室(蓄音機があり無料のコーヒーなどが飲めるレトロな休憩室)でゆっくりしたい人などは場所で決めるのも良いでしょう。
本館は窓が小さめでアジトのような雰囲気があります。奥湯布は一番高い部屋で、露天風呂から綺麗な由布岳が見えます。2階の部屋からは庭が見えるので眺望を気にする方は2階の部屋「園林」、「翠園」、「山荘」の中から選ぶと良いでしょう。一階の部屋は、囲いがしっかりとしているためあまり眺望が良くないのには気をつけた方が良いでしょう。
人気・おすすめ 17番館 1番館 18番館 8番館
ゴージャス 17番館 100番館
部屋が広い 17番館 100番館 2番館 3番館 11番館
大浴場に近い 17番館 16番館 100番館
フロントに近い 16番館 15番館 11番館 18番館
値段が安い 18番館 9番館 11番館
由布岳が見える 17番館 18番館 本館の奥湯布
奥まったところにあり静か・談話室に近い 3番館 5番館 6番館 7番館
露天風呂がある 17番館 100番館 16番館 1番館 2番館 8番館 本館の奥湯布
掘り炬燵がある 17番館 100番館 16番館 3番館 15番館
17番館
一番人気なのが17番館。メゾネットタイプになっており若い人におすすめです。2名で132,308円から
特徴
- 広い庭があり、池が見える
- 大浴場、フロントにも近く利便性が高い
- 由布岳も見える
- メゾネットタイプ(2階も使える)なのでひろぴろとしている。90平米
- 露天風呂もある
- 掘り炬燵式なので長時間座っていても疲れない
- テラスがある
悪い点
- 予約が取りにくく、値段も2番目に高い
- 寝室が2階なので行ったり来たりしないとダメで、シニアや子供にはあまり向いていない
- 玄関側は大浴場や店への通り道になっており人通りがそこそこある
口コミ
- 書斎コーナーがあり、ちょっとした作業に便利
- ちょっとした生花も美しく、照明も良かった
- 内風呂も檜作りで、全面ガラスの窓から庭を眺められる
1番館
和の美しさを堪能したい人におすすめ。ベットではなく布団。子供連れなどにも人気です。
特徴
- 池を見ることができる
- 庭に面している部分が多く、いろんな角度から眺望を楽しめる。緑に癒される
- 雪見障子や天井が凝っている
- 人通りが少なくプライベート感が比較的高い
- 小さめだが露天風呂がある
- 2017年にリニューアル。とても綺麗
悪い点
- 奥まったところにあるのでフロントからは少し遠い
- ベッドがないので、シニアには辛い
- 由布岳は竹に阻まれて見えない
- 露天風呂が小さくて入りづらい
口コミ
- プライベートな庭があるので部屋がより広く感じられた
- 障子がガラス戸なので広々としている
- 床暖房で冬でもとても暖かい
- 縁側から池を眺められるのがとても良かった
18番館
特徴
- 歌舞伎の十八代目故中村勘三郎がお気に入りの部屋
- 由布岳と池が見える
- 談話室やフロントにも近く利便性が高い
- 値段が離れの中では一番安い。洋館とほぼ同額
悪い点
- 露天風呂がない
- ベットがない
- リフォームされていないので古い感じがある
口コミ
- 歌舞伎役者愛用の由緒ある部屋に泊まれるのが嬉しかった
8番館
特徴
- 開放的な専用の庭がある
- 談話室に近い
- 露天風呂がある
悪い点
- 池や由布岳の方角ないので、眺望は今ひとつ
亀の井別荘の談話室は楽しい?【本音の徹底レビュー】
亀の井別荘にはレトロな作りの談話室があり、自由にコーヒーや紅茶を飲むことができます。(過去にはお茶菓子もあったようですが、私が行った時はなかったです。)
週3-4回は談話室で蓄音器を使ったSPレコードを聴くことができます。私はラッキーなことに宿泊日にこの催しがあり、1時間ほど優雅な時間を過ごすことができました。開催されていれば一度行くと良いと思います。ピアノ曲やオペラなどクラシック音楽ばかりでしたが、所蔵されているレコードには軍歌や落語といったものなどもあるそうです。私は2回ほど曲をリクエストさせてもらいました。
竹の針と鉄の針を使っており、竹の針は摩耗するため数回に一回先を切り落として使い、鉄の針は毎回使い捨てなのだそうです。鉄の針はピアノ曲などに向いており、竹の方はバイオリンなどを演奏する際に使うとか。違いを聞かせてもらいましたが温かみなどが少し違いました。
亀の井別荘の夕食は美味しい?
亀の井別荘ではプランにもよりますが、原則離れの人は離れ、本館の人はレストラン「螢火園」で取ることになっています。
宿泊者専用の螢火園の写真。真っ白なクロスが印象的です。
食事の例
- 蓮根饅
- 炒り銀杏
- お造り
- 地鶏小鍋仕立て
- 甘鯛 若狭焼き
- 大分和牛 炭火焼き
- 過去には蕪と鰆の煮物、太刀魚の幽庵焼き、若竹煮、あこや貝と春菊のお浸し、伊佐木真丈の椀、そば、タイの漬け、由布院野菜の炊き合わせなどが出ていました。
どちらかというと体に優しそうで、ボリュームは控えめ。50代60代の人をメインターゲットにしているようです。満足した人も不満だった人もおり、ネットでの評判は割と割れているようです。
良い口コミ
- シニアのことをよく考えているようなボリュームや調理法になっていた
- 煌びやかではないが、心に響くような食事ばかり
- 器に凝っていて金継ぎなどをして大切に使っていたのが好印象
- 刺身は肉厚、真丈はふわふわ、肉はとろけた
- 素材をよく生かした料理。季節のものが少しずつ使われていて非常に満足した
- 配膳してくれた人がとても良かった。会話を楽しめた
- 口コミを見てボリュームを心配したが、大食いの家族でも満足できた
悪い口コミ
- 心は満たされたが、お腹は満たされなかった
- 離れなのでやむを得ないが、温かいはずの料理が冷めていた。レストランで食べるのを選択させて欲しかった
- 食事を持ってくるテンポがあまり良くなかった
亀の井別荘にある「山家料理 湯の岳庵」のディナーは美味しい? ランチは?
亀の井別荘には湯ノ岳庵というもう一つのレストランもあります。一般客でも食べることができます。洋食のニュアンスも少しあるので、会席料理が好きでない人や子供にも良さそうです。下記の写真は大分和牛ロースのコース6600円です。
外観は古民家ですが、店内はモダンな感じの照明やテーブルです。窓の近くの席は庭が眺められるのでなかなかです。
きびなごの天ぷら 天ぷらはやはり離れではなくレストランで食べたいものです。
サラダ。チップを載せてカリッとした食感も楽しめます。
蕪のスープ。ポットに入れて温かいものを何回か飲むことができます。季節に応じてクレソンなど野菜を変えて提供するそうです。
山女の塩焼き。観光地で売っているブニョとしたものとは違いカリッとしていて美味。夏は鮎などが出るそうです。
豊後牛でも一番ランクが高いものを大分和牛と呼ぶそうです。200gぐらいであまり多くはなかったのですが、なかなか脂がのっていて上質な味わい。霜降りが苦手な人はロースではなく高いですがフィレにすると良いと思います。
デザート。
総括としては都心で食べるより1000円前後安い感じを受けました。宿泊者専用でないので、どちらかというと若い人受けしやすい食材、メニューになっていると思われなかなかおすすめですよ。コースの中には炭火焼きで軍鶏や和牛を自分で焼くスタイルの「特選炭火焼きコース」ものもあるので、大勢でつつくのもいいかもしれません。(4950円より)子供用のひまわり御膳というのもありました。
ランチ
ランチタイムは11:00からで、炭火焼きビフテキ丼2980円、ウナギ重箱3800円〜、平日はそば御膳1980円もあります。お昼も混雑するので前日までには予約をしておきましょう。
湯ノ岳庵の口コミ
- 全てが上品。祝い事の際には使わせてもらいたい
- 近くに寄ったらよるべき
- ごま豆腐はスイーツのようで絶品
- ステーキ膳はなかなか柔らかく脂の割合も良かった
- 店の雰囲気やサービスを考えるととてもリーズナブル
- 予約しないで行ったが、満員で順番が来たら電話をくれるサービスがあった
- はら7分御膳は色々なものが食べられるのでおすすめ
- 湯布院近郊では一番美味しい店だと思う
- 人生の中で一番美味しいウナギだった
鍵屋
お土産やさんですが、オリジナル商品が多いのには驚きました。デザインもよく凝ったものを送りたいと思う人は寄ってみるといいでしょう。1個180円のおはぎが上品でとても人気があります。きな粉、ごま、黒あんなどの種類があります。他には柚子胡椒もコスパが良いと評判です。
亀の井別荘の山猫Barは楽しい?
5時までは天井桟敷というカフェですが、夜からは山猫というBARに変わります。カウンターに椅子が並べられ、バーテンダーと気軽にお話をすることもできます。私はバーテンさんにおすすめの料理や湯布院での生活などをいろいろと聞き楽しい時間を過ごせました。カップルや家族など2人だけの時間を過ごしたい人はテーブル席の方に行くと良いと思います。ジントニックなど簡単に作れるカクテルは1000円前後とお得。シェイクする必要があるものは1700円ぐらいです。12時までやっているので、時間を持て余す人はおすすめです。
亀の井別荘のアメニティーは?
シャンプーなどはMARapelarというブランドのものを使っています。天然精油がたっぷり使われていて、ハーブ系の香りが好きな人にはたまらないと思います。小型のバームや化粧水などはお持ち帰りができるサイズ。ホテルのコスメなどを集めている人には嬉しいはずです。小型のマウスウォッシュや歯間ブラシなどもありました。
アメニティに不満を持った書き込みをしている人もいましたが、派手さはないものの最低限のレベルは保たれていると思います。
手提げ袋は高級感がありましたが、浴衣は少し安っぽかったです。
亀の井別荘の良い口コミ
- 急須やティーカップを都度取り替えてくれるなどサービスが非常に良かった(私にはこのサービスなかったです。。)
- まさに癒しの宿といえそう。定期的に訪れたい
- 食事、温泉、サービス全てにおいて最高だった
- 朝・昼・夕・夜と印象が異なる庭。何度も散策したくなった
- たくさんのホテルに泊まってきたが、こんなに優雅な時間を過ごしたことがなかった
亀の井別荘にがっかりした人はどんなコメントをしている?
- 常連さんを優先されていたので後回しにされた感じがあった
- 予約が取りにくいのが残念
- 仲居さんとの相性が合わなかった
- 露天風呂が少し小さめ
- 食事はあまり満足できなかった
亀の井別荘と亀の井ホテルはどういう関係?違いは?
亀の井ホテルの名称は全国にあり、どういう関係なのかと思った人もいると思うので、こちらにて解説します。別府観光の父といわれる油屋熊八がアメリカから帰国後、別府にある「亀の井旅館」の事業を継いだのが1911年。この亀の井旅館がのちに亀の井ホテルという名称に変更します。亀の井別荘は油屋熊八が犬飼や与謝野晶子などの客人をもてなすために1921年に由布院に作られたものです。
したがって別府にある亀の井ホテルの方が元祖ということになります。ただし別府の亀の井ホテルは旅館からホテルに建て替えられており、現在は高級路線ではなく一万円以下のリーズナブルなホテルになっています。高階層からは海や街が見えるなど値段以上の価値があるホテルです。
2022年には全国にある32の「かんぽの宿」を日本郵政より承継し「亀の井ホテル」としてリブランドしています。このため全国各地に亀の井ホテルが存在するということになっています。
予約サイトのプラン
Yahooトラベルのプラン例
- 時間を気にせずチェックイン。 亀の井別荘に朝食付で泊まる。
- 亀の井別荘の洋室に泊まり、季節の会席料理をレストランで愉しむ。
一休のプラン例
- 時間を気にせずチェックイン。 亀の井別荘に朝食付で泊まる。
- 亀の井別荘の洋室に泊まり、季節の会席料理をレストランで愉しむ。
JTBのプラン例
- 離れ 和室・夕食は大分の食材を活かした和食会席プラン
- 離れ 和室・夕食はお部屋食プラン
author:Kent Sasaki