五箇山と白川郷はどちらも世界遺産に登録された合掌造りで有名な観光地ですが、どう違うのか知りたい人も多いのではないでしょうか。どちらも似ていますが、微妙に違うところもありますので、この記事でしっかり違いを理解した上で、ぜひ一度は足を運んでみてください。おすすめは両方行ってみることです。
五箇山と白川郷の違いは?
五箇山と白川郷の主な違いを簡単にまとめてみました。
五箇山
・富山県
・素朴でより自然な感じ
・白川郷よりは知名度が劣る
・観光客が比較的少ない
・コロナ前は欧米人に人気
・法律で内装をいじることが容易でないため、昔ながらの建物の姿を見ることができる
・こきりこ節など有名な民謡がある
・紐で縛っても崩れない固い豆腐「五箇山豆腐」が有名
・紙漉きなどの体験ができる
・小規模な集落
・源平の戦いに敗れた平家の落人が逃げ延びてきた所といわれている
白川郷
・岐阜県
・観光客が喜ぶように洗練された感じがある
・マスメディアで取り上げられることが多い
・観光客が多い。バスで押し寄せてくることも
・コロナ前は中国人に絶大な人気
・内装をいじることができるので、旅行者が快適に過ごせる宿やカフェなどがある
・大規模な集落
・名古屋から直通でバスが出ているのでアクセスが容易
五箇山へのアクセスは?
東京からのアクセス
東京からだと新幹線で新高岡駅まで行きましょう。所要時間は2時間半ほどです。そこから「世界遺産バス」に乗ると便利です。1時間15分ほどで着きます。世界遺産バスはコロナ禍でかなり本数が少なくなっているので注意しましょう。
大阪からのアクセス
大阪から行く場合は、金沢までサンダーバードまで行き、新幹線で新高岡に行くと楽です。そこから世界遺産バスで1時間15分ほどで着きます。
名古屋からのアクセス
名古屋からは白川郷まで予約制のバスに乗り、(所要時間2時間45分ほど)そこから「世界遺産バス」で五箇山に行くと良いです(所要時間30分から45分)
五箇山のベストシーズンは?ライブカメラで事前チェック
新緑や桜の季節も美しいですが、一番のおすすめは紅葉や雪のシーズンです。簡単な概略を書いておきましたが、年によってずれるので公式ホームページやライブカメラなどで現状を確認してから行くと良いと思います。冬季はライトアップされることもあり幻想的です。ただしコロナのために中止する可能性があるので必ずチェックしてから行くと良いと思います。
11月上旬 集落で紅葉が見られる
12月上旬 雪が降ったり溶けたりを繰り返す
12月下旬 寒波が来ると根雪になる
2月 最も雪が多いシーズン。多い時で4m
3月下旬 雪が溶け始める
五箇山の見どころ・観光はどこに行けば良い?
主な見どころは二つの集落になります。実際に生活をしている方もおられ、早朝日没後は観光を控えるのがマナーになっているので注意しましょう。
越中五箇山 相倉合掌造り集落
土産屋や飲食店が集まっている大きめの集落です。駐車場の横にある道から集落を見渡すことができる展望台に行くことができます。5分ほどで着き、撮影するのにとても良い場所なので一度行ってみることをお勧めします。
菅沼集落
規模が小さく静かですが、歴史を学べる博物館があります。
- 五箇山民俗館 厳しい生活の中で生き抜いてきた知恵を学ぶことができる民俗資料館
- 塩硝の館 米が取れない五箇山では、地下で火薬の原料となる塩硝を作っていました。
- 籠の渡し 流刑地として使われていた五箇山は、橋をかける事が許されず、カゴを用いて移動をしていました。冬季以外にみる事ができます。
岩瀬家
合掌造りの中で最も大きいのが岩瀬家です。5階建てとなっており、3-5階は養蚕場として使われていました。300年前に作られたもので、加賀藩の塩硝を取りまとめ納入する役割を果たしていたとされます。釘を使わず紐とねそで結び上げて作られているそうです。
五箇山のおすすめランチ
ランチではご当地グルメをたっぷりと食べたいところです。人気なのは新鮮な岩魚料理や五箇山豆腐。
五箇山食べ処 吾郎平
五箇山豆腐はもちろんのこと、岩魚の唐揚げや塩焼きなども美味しいお店。唐揚げはじっくり揚げてあり、骨まで食べる事ができます。岩魚のお造りも生簀で泳いでいる岩魚を使ってくれるので新鮮そのもの。歴史的な建造物の中で食べる経験はとても貴重です。観光地にありながら、コストパフォーマンスも良いのでとてもお勧めです。とちもちのぜんざいも人気。
五箇山旬菜工房 いわな
道の駅にあるお店なので、合掌造りの雰囲気から若干離れてしまいますが、岩魚のお寿司が大人気のお店で、生簀に入っている新鮮な岩魚を注文後に捌いてくれます。富山の名物、白エビを使ったかき揚げや飛騨牛の握りなどもあり、観光客にはとても嬉しいのではないでしょうか。
五箇山豆腐とは一体?賞味期限は?
五箇山豆腐は、地元でとれた大豆と澄んだ水を利用して作られた豆腐で、固いのが特徴。元々中国から豆腐が伝わった時は固いものだったそうで、五箇山豆腐は昔ながらの方法で作られているともいえます。水気がないので扱いやすく、型崩れしないので、小さく切ったり、煮物などにも使いやすいのが特徴です。大豆が詰まっているので、しっかり大豆の味がわかります。
喜平商店では五箇山豆腐を店内で食べられるほか、豆乳ソフトクリームなども揃っており一度覗いても良さそうです。観光客には厚揚げが人気です。
賞味期限はものによるようですが、およそ3日から5日ぐらいのようです。普通の豆腐よりサイズが大きいので買いすぎには注意しましょう。燻製にした「いぷりとっぺ」は真空パックに入っており2ヶ月持つものもあります。
五箇山の宿泊・ホテルでおすすめは?温泉はある?
世界遺産の近くに泊まるのは一生の思い出になりそうです。中には合掌造りの中で泊まれる民宿もあります。合掌造りは冬、ヒーターをたくさん入れても寒かったり、隣の音が筒抜けになってしまったりとデメリットもありますので十分に理解してから泊まると良いでしょう。大手の予約サイトで扱っているところもあるので、空いているかどうかのチェックも楽でとてもおすすめです。
国民宿舎 五箇山荘
国民宿舎なのでかなりリーズナブル。民間の宿泊施設に負けない設備なので、食事も山菜や岩魚などの体に優しいものが主体です。富山の民謡の披露などもあるようです。駐車場は40台まで可能で車で行くことを考えている人には特におすすめです。
出典 楽天トラベル
おすすめの人
・リーズナブルに五箇山を楽しみたい人
・車がある人
・合掌造りの宿にこだわらない人
良い点
・露天風呂がある
・深夜から朝9時まで大浴場に入れる
・民謡の披露などがある
悪い点
・近くにコンビニ等食料品を買うところがない
・二つの集落から歩くには少し遠く、車がないときつい
合掌民宿 なかや
合掌造りに泊まりたいと思ったらこちら。集落の中でも美しい外見で、囲炉裏で焼いた岩魚はとても美味です。
出典 るるぶトラベル
良い点
- 囲炉裏で焼いた魚が美味
- 内装は今風のアレンジになっていて快適に過ごせる
- 水回りが綺麗
- 外見が集落の中で一番美しい
悪い点
- 内装が今風なのが逆に残念がる人も
- 食事が他の人達と同時になるのが気まずい
- 1日に三組しか入れない
大手の予約サイトではるるぶしか扱いがありません。
五箇山温泉 赤尾館
一番大きな合掌造りである岩瀬家の前にある宿です。五箇山でプライベートな空間や快適さを求めるなら、こちらがおすすめ。24時間入れる温泉があり、お風呂好きには良い宿だと思います。司馬遼太郎や皇族の方など著名人も泊まられた宿だそうです。料理は地元の料理がたくさん。季節次第では白エビ、ホタルイカ、山菜など富山の名産品も食べる事ができます。
おすすめの人
- 温泉がないと嫌な人
- 合掌造りでの宿泊にはこだわらない人
- 秘境は好きでもプライベートな空間が欲しい人
良い点
- 24時間入れる温泉
- 専門店顔負けの郷土料理
- 古い建物だが清潔感はある
- 和室だけでなく洋室もある
悪い点
- 露天風呂がない
- 歴史的な建造物の中の宿泊ではない
五箇村から白川郷までは近い?
五箇村から白川郷までは30分から45分とかなり近いです。ただしバスで行く場合は本数が少ないので事前に時間をしっかり確認してから行くと良いでしょう。
白川郷のおすすめのホテル
白川郷のおすすめのホテルは少し中心部から離れているホテルが大手の予約サイトでも扱っており余裕あるため予約しやすく、おすすめです。
白川郷 御宿 結の庄
共立リゾートが手がけたホテルで、割とお手軽な価格ながら星野リゾート風の高級感のあるおもてなしがあるのが特徴。コストパフォーマンスにうるさい人も満足できる価格。素泊まりだと一万円を切る日もある。川のそばに立てられ、朝などは霧が立って神秘的な雰囲気になることも。
おすすめの人
- 新しいホテルや部屋じゃなければ嫌な人
- 高級ホテルには泊まりたいが、コスパも気になる人
- 車で行きたい人
良い点
- 浴場は少し狭いものの、高級感と良い雰囲気がある。座湯で川を見ながら長時間入るのも気持ちが良い
- 綺麗な畳の通路を靴を脱いで歩くのも快適
- 夜食のラーメンが無料サービス
- ウェルカムドリンクの甘酒などが非常に質が良い
- 風呂上がりにアイス・牛乳などが無料
- 食事も大好評
- リバーサイド側は客室から川が見える
悪い点
- 白川郷の見所から歩くと30分ほどかかる。コンビニなどが遠い
- 内装が新しすぎて、白川郷と合っていない感じがある