ISEEBI

去年の話になりますが、四国周遊をした際にうまかった店、東京からでもわざわざ行きたくなるような四国のうまい店について書かせていただきます。

高知県 ホテル ヴィラサントリーニ

ギリシャのサントリーニ島の風景にとてもよく似ている土佐の海をバックに建てられたホテル ヴィラサントリーニ。

 

行く前は、あまり食べログの点数が高くなかった(3点前後)ためほとんど期待しておらず、行ってからのギャップにすごく驚いたレストランでした。JR高知駅から車で約50分で迎えとかはないので、タクシーかレンタカーを借りないといけないのが少し欠点ですが、バックの美しい海と白い壁、青いドームは地中海にいるような異国情緒があり少し遠くても見に行く価値のあるレストランです。

ディナーは13,000円するようですが、ランチはシェフのお任せ一択で5,000円とリーズナブルな価格になっています。今回はランチ時に訪問いたしました。

 

ランチは秋をイメージして茶葉の中に小さな焼きいもを隠すという粋なパフォーマンスから始まり、高知の味噌を混ぜたフォアグラのプリン、カツオのカルパッチョ、はちきん地鶏のローストなど土佐名物を使った味わい深いものばかり。金額が限られている中で良いものを出そうとしているシェフの顔が浮かびました。カトラリーや食器もかなりこだわっているらしく、オリジナリティーのある芸術的なものが多かったと思います。

NIYODO BLUE

仁淀ブルーというカクテルはスパークリングワインとブルキュラソーを使った美しいもので、グラスも泡が埋め込まれていたりと芸が細かい。また接客も高級ホテルの扱いで、丁寧な説明をいただけ非常に満足でした。

悪いところをあえて挙げるとすると、食事がサーブされるまでの時間が若干長く間が持たないところでしょうか。景色をみておけば問題ないのですが少しもたついている感がありました。

宿泊はなかなか予約が取れないらしいのですが、ランチのみだとホテル内で行けるエリアは限られるものの、ディナー時より海がきれいに見え地中海ムードを十分に楽しめると思います。また店の人の話によると満月の夜は幻想的な雰囲気でおすすめだそうです。

ちなみにこちらのシェフはJALの国内線ファーストクラスのの機内食も監修されたことがあるそうで、思わず納得してしまいました。2019年12月には新館もできたそうで機会があればまた行ってみたいと思います。

香川/おか泉

コシのある麺と天ぷら専門店並みの豪華海老天がすごい

JR宇多津駅徒歩12分。店主の岡田氏は、豪華客船の飛鳥にもゲストシェフとして呼ばれたことがあるそう。全国の麺と戦える一品を作りたいということで、考え出されたのが商標登録までされた、冷天おろし。一見ただの冷やした天ぷらうどんにもみえるのですが、これがなかなか丁寧に作られているうえに、15cm以上ありそうな海老天が2つ載っており、さぬきうどんの店の中ではかなり豪華な方に入ると思います。どんぶりが大きいので写真では海老のすごさがあまりわかりにくいかもしれません。中力粉と薄力粉をブレンドしたという衣は、サクサクとして歯ざわりがよく、天ぷら専門店もできそうなレベル。オレイン酸をたくさん含んだキャノーラ油を使用しているというお店の謳い文句通り、胃もたれまったくなし。レモンもかけることができ、うどんには合わないかと思って最後ちょっとかけてみると、すごくよく合いました。最初からいれておけばよかった。。あと麺ですが、いろいろ回った中で一番好みのコシがしっかりしている麵でした。この充実した内容で1000円はかなりコスパがよいと思いますね。讃岐うどんの店は3時ぐらいには閉めてしまう中で夜8時まで営業。観光のあとや他の店を回った後でも余裕をもっていけるので、さぬきうどん巡りの選択肢としてぜひ入れておいてもらいたいと思います。

徳島/あらし

ひきしまったシマアジが絶品

JR鳴門駅より車で約5分。名前のあらしはご主人の嵐さんの名前からきているよう。口コミどおり人気店で駐車場には大量の待ち客であふれておりましたが、最後なんとか入れてもらうことができました。大小の生け簀のなかにイセエビや鯛など魚が所狭しと泳いでいます。入り口には焼き物や煮物が置いてありましたが、新鮮な刺身が今日は狙いなのでシマアジ定食2200円を注文。さすがにシマアジの天然は高すぎて養殖ものとのことですが、すごく引き締まっていてかなり美味。養殖を思わせるぐにょっとした感じは全くなし。店の人によれば、生け簀で泳いでるからとのこと。鳴門の激流並みに鍛えられる生け簀なんでしょうか?不思議でしたが、美味しいから文句なし。味噌汁も新鮮なワカメと上品にとられた魚の出汁がすごくおいしい。あら汁はやりかたによって臭かったり下品になることがあるけれど、きれいなお味でした。こんなに新鮮な魚をリーズナブルに出してもらえるなら、次回はご飯抜きで船盛で魚をいっぱい食べてみたいお店です。イセエビも美味しいだろうな。

徳島 / 海女料理 ししくい

イセエビ、アワビ、サザエ、豪華食材に囲まれる幸せ そして残酷焼き。

徳島駅より車で10分。外観はプレハブ調の店ですが、扱っている具材が本当に豪華。今回注文した松コースは一万円ですが、何と三匹のイセエビに加え、アワビ*2 、さざえ、蛤、牡蠣、クルマエビ、そして一般にはあまり流通していないゾウリエビなど都内で注文したら2万円で済むかどうかというようなレベルの食材がずらっと並びます。

ISEEBI

イセエビやアワビは生きたまま鉄板の上で焼くという残酷焼きを体験でき、また刺身でも生きたまま動いているものを食べることができます。個人的には新鮮なのは素晴らしいのですが、料亭や寿司屋で出すものに比べ少しうまみが少ないのかなという印象がありました。漫画美味しんぼでもやっていましたが、いけすに入れていても餌をやらないとどんどん風味が落ちてしまうらしく、この店の海産物もそんな印象がありました。ただ、この豪華食材に囲まれるという経験は他ではできない体験だと思いますし、札束で顔をたたかれるような、成金になったような気分、賛否両論あると思いますが残酷焼きという文化を一度は味わってほしいと個人的には思います。観光客の方は5000円より10000円のコースがやっぱり良い経験ができるんじゃないかと思います。12000円のコースはさらに海老や貝が大きくなるそうです。